人と比べるのは本当に良くないことなのか?

人と比べるのは悪いことなのか? エッセイ
人と比べるのは悪いことなのか?

一般的に、人と比べることは良くないって言われますよね。
私は正直メンタルがあまり強い方じゃないので、鬱とかHSPとかに関するもの、
「メンタルを強くする」とかそういう系の本やコンテンツをちょこちょこ見ます。

そうすると、大体どれでも言っています。「人と自分を比較するのはやめましょう」と。

それはホントにその通りだと思います。いろいろ学んでからは人と比べることが少なくなったと思うけど、昔は他人と自分を比べて、ネガティブな感情をたびたび抱いていました。

自分ができないことができる人、周りから高く評価されている人、自分の好きなことを自由にやって、上手くいっている人。そういう人達を見て劣等感を抱いていたというか、嫉妬していました。結局のところ、羨ましかったんですね。自分にないものを持っている人たちが。

そしてそういう人たちが上手くやっているのを、成功するのを、表面的にはおめでとうと祝いながらも、どこかに本心から喜べない自分がいる。心のどこか奥の方から黒い感情が沸いてきて、それが自分の内側に広がって、黒く染まっていくような感じ。そして素直に喜べない、そんな黒い感情を抱いてしまう自分自身がどんどん嫌いになっていく。

さらに近年よく言われるのはSNSの影響。今はSNSでいろんな人の生活を垣間見ることができます。昔なら絶対に見ることのなかった、絶対に会うことのなかった、たくさんの人達に出会うことができます。そしてそういう人たちと自分を比べて、劣等感を感じる。

SNSで発信しているのは、ごく一部。発信するため、人に見せるための「良い一面」だけ。もしかしたら本当の自分ですらないかもしれません。だから見えているのはその人の「長所」で、短所は自ら発信しないでしょうし、SNS上では見えない「苦悩」や「壮絶な努力」なんかもあるはず・・・なんだけど、見えているその人の「良い一面」と自分を比べて劣等感を抱いてしまう。

ちなみに人はなぜだか、相手の「長所」と自分の「短所」を比べてしまいがちらしいです。そりゃ落差が大きくなって当然です。比べるなら長所同士、短所同士と基準をそろえればいいのにね。

だけど嫉妬の感情というのは、自分と圧倒的な差がある人には感じないらしい。大谷翔平さんとかウサイン・ボルトとかスティーブ・ジョブズとか、すごすぎて嫉妬は感じませんよね。私ごときが嫉妬なんかしようもんなら失礼極まりない(笑)

自分にもワンチャンできそうとか、自分にもそんな未来があったはずなのにって思うときに嫉妬する。自分がそうなりたい、でも自分はなれてないから感じる。

自分も頑張ったらたどりつけそうなのに、一歩を踏み出す勇気がなかったり、努力や継続が足りなかったり。それは自分のせいなのに、自分だってやればできる(=まだ本気でやってないからできないだけ)と言い訳して、あの人はタイミングが良かったとか運が良かったとか言って嫉妬して、相手の見えない努力と、自分の努力不足は棚に上げている。

結局、頑張らない理由を探して、頑張ることから逃げているんです。頑張って、それでもやっぱり出来なかったら逃げ道がなくなるから。自分は才能がないって認めざるを得なくなるから。そしてその自分の勇気のなさを、逃げずに頑張って成功した人への嫉妬に塗り替えて、自分をごまかしている。

要するに、相手が自分よりも優れているって(認めたくないけど)自覚しているわけで、憧れているってこと。「嫉妬」って嫌な感情だけど、きちんと向き合えばなりたい自分を見つけるきっかけを与えてくれるものです。

それにインターネット上で、今までなら比較対象になるはずがなかった、いろんな人を見ることができてよかったと思うこともあります。それは、自分が思う「頑張る」よりはるかに頑張っている人がたくさんいて、その人たちが「どんなふうに」頑張っているのか知ることができるということ。

スゴイと思う人たちの頑張り方って、本当にすごい。ただがむしゃらにやるとか時間をかけるとか繰り返しやるとか、そんなやりかたじゃない。情熱も根性もスゴイし、めちゃくちゃ頭を使っている感じ。ビジネス用語でいう「PDCAを回す」っていうのを徹底している気がします。
いやこの人たちの場合、PよりDが先か?とりあえずやってみる、という実行力とスピード感がある。

とにかく、やってみて上手くいかないときの分析が徹底していると感じます。なぜ上手くいかないのか、どうすれば上手くいくのか考え、仮説を立て、実践で検証する。上手くいかなければまた分析して仮説を立てて実践する。上手くいったときも、なぜ上手くいったのかを分析する。偶然成功したのか?それとも必然か?次も同じやり方で上手くいくのか?そうして再現性を高めていく。

自分は物事を深く考えるタイプかと思っていたけれど、こういう人たちの考え方を聞くと自分何も考えてなかった!全然頑張っているうちに入らなかった!とさえ思えてきます。何も考えてなかったわけではないけど、有意義な思考じゃなかったというか。前進するための思考じゃなったなって。(タイミングを間違えるとただただ気が滅入るので要注意(笑))

人と比べてただ落ち込むばかりなら、比べない方がいい。だけど、嫉妬を通じて自分の理想を、なりたい自分を見つけられることもあるかもしれない。自分が尊敬できる人達のやり方や考え方を学んで、自分と何が違うんだろうと考え、その差を埋める努力ができるなら、比べるのは悪いことじゃない。きっと自分のとらえ方次第です。

あとはタイミング。とらえ方次第といっても、その時々の自分の状態によってはどうしてもネガティブにとらえてしまうこともあります。落ち込んでいるときは、人と比べるのはやめる。逆にやる気があるときや自分に喝を入れたいときは、嫉妬や劣等感をブースターにする。上手く利用すれば、自分の成長の糧にできるはずです。

誰かに見てもらうためというより自分の頭を整理するための、ただひたすら思ったことを語るだけの投稿でした、お粗末様でした(笑)
終わり!

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